マンション・自治会では住民が楽しめる、さまざまなイベントが開催されます。そして年末年始にピッタリのイベントといえば餅つき大会です。子どもの頃に参加経験がある方も多いのではないでしょうか?
餅つき大会は昔から行われてきたイベントでよく知られていますが、いざ開催する側になると、準備や手配は意外と大変です。
この記事は、餅つき大会の準備や流れについてまとめています。また、スムーズに進行させることが可能な餅つき代行サービスについても併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
餅つきは縁起がよい行事として、観光地や自治会などで昔から人気の高い行事です。
まずは日本の伝統的な餅つきに込められた意味について、少しだけ解説をします。
稲は神聖な作物として、古くから日本に言い伝えられてきました。そんな神聖な作物である稲から収穫できる米は、生命力を強める食料として日本人に愛され続けています。
中でもお餅は米をかためて作られるため、いわば生命力の塊と考えられてきたのだとか。
だからこそお餅は縁起がよいものとして、お祝い事があるときや年末年始に親しまれているのです。
そして、年末の餅つきは神様に1年の感謝を伝える鏡餅を作り、年始はお餅を食べて1年を元気に過ごす意味を持ちます。(ただし12月29日の開催は「二重苦」「(数字の9が)苦もち」となるため、なるべく避けるとよいでしょう)
餅つき大会をマンションや自治会のイベントで行うと、住民同士のコミュニケーションのきっかけにもなります。縁起がよいだけではなく、つきたてのおいしいお餅でお腹も満たされるため、大人も子どもも楽しめる一大イベントとなるでしょう。
ここでは、餅つき大会を安全に行うポイントや注意点について解説します。
せっかくの餅つき大会で、事故や怪我人が出てしまうと後味が悪いものになってしまいます。
石臼や杵は大変重く、使い方によっては大きな怪我につながります。
ふざけて振り回すなどしないようにするなど、石臼や杵の扱いには注意が必要です。
参加者へも事前に注意喚起をしておきましょう。
子どもや高齢者が杵を扱う場合は、うっかり落として思わぬ事故につながることもあります。あらかじめ注意をしておくだけでも、事故の予防につながります。
小さな子どもが餅つきに挑戦する際は、大人がそばについているようにしましょう。
また、2人で餅をつくやり方はプロが行っているものです。タイミングがズレると思わぬ怪我を招くかもしれないため、一般の人が行う場合には必ず1人ずつ行いましょう。
そして餅つきは熱いお湯を扱うため、火傷への注意も必要です。
完成した餅を食べる際も注意。子どもや高齢者はとくに喉へと詰まらせやすいため、小さめに配り、食べている間はできるだけ見守りましょう。
餅つき大会は多くの人が集まるうえ、人の手が触れる工程が多いイベントになります。大勢の人が集まると衛生管理が難しくなるのです。
そのため、餅つき大会には食中毒などの感染症のリスクがあります。
過去に、保育園で提供されたお餅を食べた園児や職員がノロウイルスに感染したケースがありました。
餅つき大会をした翌日に発症が集中したため、それが原因とみられています。
感染症対策として、作業に関わる人の健康管理を徹底させましょう。下痢・嘔吐・発熱などの症状がある人は、参加を自粛してもらわなければなりません。
また、調理の際には、エプロン・マスク・三角巾・ゴム手袋やビニール手袋をして、調理前やトイレの後は手洗いを徹底しましょう。
お餅を丸める作業はもちろん、合いの手を行う際も必ず使い捨ての手袋をつけます。合いの手で使う水もこまめに交換し、容器もきちんと洗浄しましょう。
ノロウイルスなどは熱に弱い菌です。お餅を1回つき終えるごとに、石臼と杵を熱湯で温めると消毒になります。
きなこ・あんこなどのトッピングは市販のものを用意し、餅につける際は上から振りかけながらまぶすと衛生的です。そして提供したお餅は、持ち帰らずその場ですぐ食べましょう。
時間が経ってしまった場合には、雑煮やお汁粉などで再加熱して提供します。
万が一、地域内で感染症が流行している場合は、開催の延期も考えるなどしましょう。
餅つき大会は、寒い時期に行われることが多いイベントです。屋外で開催する場合は、防寒対策も十分に行いましょう。
マンションや自治会で開催する餅つき大会なら、小さい子ども・妊婦さん・高齢者など、寒さへの配慮が必要な人も参加します。
身体を温められるように暖房器具を用意して、暖をとりつつ休憩ができるスペースも作っておくと安心してもらえます。
餅つき大会はいざ主催者側になると、とにかく忙しいもの。とくにはじめて運営を行う場合、慣れない工程に戸惑うことも多いでしょう。
ここからは、餅つき大会で用意する道具リストと準備から後片付けまでの流れを解説します。
まずはイベントに向けて必要なものをリストアップし、運営するメンバーで役割を柔軟に決めましょう。
餅つき大会で使う道具・食材は下記の通りになります。
お餅を作るために欠かせない道具は、石臼・杵・せいろです。
さらに餅米を蒸す際やお湯を沸かすために、かまどやコンロも必要になります。
かまどの場合は薪、コンロならプロパンガスを手配しましょう。お湯を大量に保存する保温ポットが複数あると便利です。
また、3キロの餅米でだいたい20人分のお餅が作れます。参加が予想される人数にあわせて、餅米や食材の量を調整してください。
お餅のトッピングの定番は、きなこやあんこです。そのほかにもチーズや納豆、醤油、大根おろしなどを用意しておくといろんなバリエーションが楽しめて喜ばれます。
さらにはお雑煮やお汁粉などができる材料も揃えておくと、時間が経って硬くなったお餅でも最後までしっかり堪能できるでしょう。
餅つき大会前日には、当日に使う餅米・石臼・杵の下準備を行います。
おいしいお餅を作るためには、餅米をしっかり研ぐことが重要なポイントです。水を取り替えながら、手早く研いでください。
3回ほど水を変えながら餅米を研いだら、たっぷりの水を入れてひたしておきます。
十分に水を浸透させておかないと、芯が残ってしまうため要注意です。
つけ置きの目安は6〜12時間ですが、冬場は10時間以上つけておくと確実です。
夏に行う場合は餅米が腐ってしまう可能性があるため、暑い時期はエアコンの効いた涼しい場所に置くか、つけ置きの水を定期的に取り替えてください。
石臼は中に水をはり、そこに杵の先部分をつけましょう。
餅つき大会を行う当日はテーブルのセッティングや食材の準備など、多くの作業が必要です。役割分担をして、スムーズに進める工夫をしましょう。
また、餅米の水切りが十分でないと、蒸したときに臭くなる可能性があります。おいしいお餅を提供するためには、しっかり水を切ることがポイントです。
開始の1時間前には、餅米をつけていた水を捨ててざるにあげておきましょう。
水切りが完了したら、せいろで蒸します。蒸し時間の目安は、30〜40分ほどで、餅米に弾力が出て透き通ったら蒸し上がりのサインです。
餅つき大会が始まる時間にあわせて、蒸し始める時間を調整してください。ちなみにせいろを複数積んで餅米を蒸す際は、1番下の餅米から使うのがベストです。
沸かした熱湯を石臼いっぱいにはって、杵も一緒に温めるのがポイント。
たっぷり沸かしたお湯は、保温できるポットなどに入れておくとよいでしょう。
蒸し終わった餅米を石臼に移して、杵でこねていきます。
杵に体重をのせ、腰を入れることが餅米をうまくこねるコツです。
まんべんなくこねて餅米の形が崩れて見えなくなってきたら、餅つきを開始しましょう。
餅つきは力技で振り下ろすのはNGです。杵を力任せに振り下ろしてたたきつけてしまうと、石臼に当たったときに破損してしまう可能性があります。
持ち上げたときの重さで自然に落ちるようにお餅をつくと安全です。
お餅は1回つくごとに、1回合いの手を入れるやり方が基本です。
ついたお餅は、濡らした手で端から畳むように返しましょう。声掛けをしながら行うと、タイミングをあわせやすくなります。
また、極力お餅が杵にくっつかないように、ときどき杵の先に水をつけて湿らせてください。
また、子どもが参加する場合には、最初からやらせると時間がかかります。
時間が経つとお餅が硬くなってしまうため、最初は大人が行い、ある程度できた頃に子どもにつかせてあげましょう。
お餅全体の粒がなくなって、滑らかになったらでき上がりのサインです。
つき終わったお餅は、テーブルに移して熱いうちに丸めていきます。丸めるときは、テーブルの上に板などを用意して上新粉をまいておきましょう。
お餅は上新粉をまいた板の上にのせて、食べやすいサイズにちぎって丸めてください。
手のひらに上新粉を薄くまぶすとくっつきにくくなり、作業がしやすくなります。
お餅の大きさは、5~6センチほどのサイズが目安。
1.5升の餅米の場合、5~6センチサイズは60個ほど作れるでしょう。
お餅を丸めたら、きなこやあんこなど、お好みのトッピングでいただきます。
鏡餅に使う場合は、ここで成形しておきましょう。
餅つき大会は片付けも大切な作業です。餅つきに使った石臼や杵には、餅米やお餅がたくさん残っています。
何もせずに長時間放置してしまうと、道具にお餅がこびりついて固まり落ちにくくなるため、道具は使用後すぐに洗いましょう。
お湯を数回交換しながら、タワシでこすると綺麗になります。
汚れが残ったまま片付けてしまうと、衛生的にもよくありません。次も気持ちよく使用できるように、しっかり洗浄をしてください。
汚れをしっかり落とした後は、石臼と杵を乾燥させます。木製の杵は、生乾きのままだと雑菌が繁殖し、腐って使えなくなります。
洗った石臼と杵は布で水分を拭き取ってから日陰で2日ほど干し、完全に乾燥してから収納しましょう。
マンションや自治会の餅つき大会だと、餅つきに慣れた人がいないケースも珍しくありません。
餅つきの経験が浅い人やはじめての役員が担当するとなると、手順に戸惑って予想外に時間がかかるのではないでしょうか。
餅つき大会は準備をはじめ、当日の進行や調理、道具の管理などやることが多数あります。手伝いをしてくれる人を確保するのも骨が折れる仕事です。
また、年に何回も行うイベントではないため使わない石臼や杵などの道具を保管する手間も考えられます。
餅つき大会の開催が決まったものの、上記のような懸念点や不安が残る場合には、代行業者を頼るとスムーズです。
専門の業者がいれば、道具の管理から大会の準備までを手伝ってくれるため、手軽に安心して開催できます。
代行業者を利用すれば、イベント当日の段取りや進行、道具の準備、片づけ、ゴミ収集にいたる撤去作業まで、一括で対応してもらえます。
実際に餅をつく際も、親身になってフルサポートしてくれるベテランのスタッフがいたら心強いですよね。
面倒な掃除や後片付けをする手間が省けるのも嬉しいポイントなのではないでしょうか。
年末年始のマンション・自治会で開催されるイベントとして、餅つき大会は定番で人気の行事です。おいしいお餅を食べながら、住民同士のコミュニケーションも図ってみてはいかがでしょうか。
しかし、餅つき大会は準備から後片付けまで多くの工程がある上に、食べ物を扱うイベントである以上、衛生面も十分に注意する必要があります。
手軽にかつ安全にイベントを実施したい方は、餅つき代行業者のサービスをぜひご利用ください。